ほうれん草は草旬の栄養価が特に高い
ホウレンソウは栄養豊富な緑黄色野菜で、ビタミン類、ミネラルなどいずれも非常に栄養価が高くなっています。旬の冬に食べる方がビタミンCはより多く摂れます。
では、五訂日本食品標準成分表による茹でたほうれん草の栄養成分量(可食部100gあたりの成分)を見てみましょう。
エネルギー | 25kcal | 水分 | 91.5g | たんぱく質 | 2.6g | 脂質 | 0.5g |
炭水化物 | 4.0g | 灰分 | 1.2g | 飽和脂肪酸 | 0.05g | 不飽和脂肪酸 | 0.23g |
コレステロール | ゼロ | 食物繊維 | 3.6g | カロチン | 5400μg | ビタミンE | 2.7mg |
ビタミンK | 320μg | ビタミンB1 | 0.05mg | ビタミンB2 | 0.11mg | ビタミンB6 | 0.08mg |
ビタミンC | 30mg | ナイアシン | 0.3mg | 葉酸 | 110μg | パントテン酸 | 0.13mg |
ナトリウム | 10mg | カリウム | 490mg | カルシウム | 69mg | マグネシウム | 40mg |
リン | 43mg | 鉄 | 0.9mg |
ホウレンソウは非常に多くのカロチンを含んでいます。カロチンには、「β・ベータ」、「α・アルファ」、「γ・ガンマ」の3種類があり、緑黄色野菜に含まれるのがβ-カロチンです。
β-カロチンは、体内に取り込まれることで必要量だけがビタミンAに変換されます。残りも体内に蓄積されます。
ビタミンAにはロドプシン(目の網膜の光や色を感じる物質)を作るという重要な作用があります。ビタミンAが不足してしまうと、明るい場所から暗い場所に移動した時に、目が暗さに慣れにくいなどの視力障害が起こります。更にビタミンAは、胃腸、気管支などの粘膜を健全に保ち、皮膚を健康にする役割があります。
また、活性酸素や過酸化脂質を除去し、細胞の活性化にも役立つので、がんや老化防止にも効果があります。β-カロチンは脂溶性で、油で調理すれば吸収率が上ります。